自分2.0へ! 50代からの再挑戦・自己覚醒録

人生のリカバリーショットを放つべく再キャリア構築の旅https://blogmura.com/ranking/in?p_cid=11013598

無私の賛辞は、いつまでも覚えている。

前回の続きです。日々、健康ランド内にて寅さん営業を続けるも私が豊かになれる日はいつまで経ってもやってきません。中にはびっくりするほど売り上げる人もいますが、大抵は常人離れしたパーソナリティの持ち主ばかりで真似などできません。私が最初にこの仕事に入った時に、拠点に一緒に入った先輩(といっても就職氷河期で就職できなかった私より若い人)が「この仕事に来る人は皆訳ありですよ」と噛みしめるように呟いていました。

確かにそのとおりで多いのが「母子家庭の母」「会社を潰した社長さん」「元は気質ではなかった人」「転職が効かない人」が多かったです。驚くべきことに「大卒での新卒入社組」もいました。

まず「母子家庭の母」ですが、これは本当に多かった。前職は呉服の販売をやっていたとか生命保険の外交員でしたという人がゴロゴロいました。ちなみに”この仕事”も外交員契約のような形で、確定申告で戻りが大きいような感じでした。

会社を潰した社長さんもいましたね~。あと元は気質ではなかった人もこの業界はそこそこ見受けられます。「これはどうみても元は暴れていたろう」というような人が成績が良くて要領が良く管理職になる人もいました。良く訪販系の仕事になると背中に入れ墨があるような人がいるようですが、そこまでではなかったです。

転職が効かない人。。。年齢も35才を過ぎて、なかなか次の就業先が見つからずつなぎでいる。という人も結構見受けられました。まぁ私もこの部類だったのですが。。。

大卒での新卒入社組は驚愕なのですが、それくらい就職状況が厳しい不況の只中でした。多くはしばらく経つときちんとした就職先に転職したり、女性であれば結婚する人もいましたね。

こんなそれぞれの人生を背負いながら、お互いの「前」の事は詮索しないようにして日々希望のない寅さん販売をしていました。日々たくさんのお客さんと接していると中には物の道理がわかる人もいらして「あなたのような人がなんで、こんな仕事しているの?」と本気で同情された御婦人は今でも印象深く覚えています。「だってこんな仕事、何もできない人がやる事じゃない」その通りです。その通りなんですマダム。。

でもどうやって人生再構築したらいいかわからんのです。。マダム。。この御婦人は生命保険の営業を長年やっていらしただけあってさすがに人を見る目や物の道理をわかっている感じの人でした。今でも時々思い出します。

また、基本的に人から小馬鹿にされる仕事なので、接客すると色々な事があるわけです。感情を逆撫でされてプチっときたり、強引に販売を押して早く接客を切り上げたいというパターンも多く発生します。ある時に男性のお客様を接客している時に「おれはここでゆっくりしたいだけなんだ」と言われたので、その一言から感じ取るものがあり少し距離をおいて何も話をしませんでした。しばらく経つとそのオジサンが”ちょいちょい”と手でおいでおいでします。再度近づいた時に言われた言葉は「あんた若いのにたいしたもんだ」でした。販売にはつながらなかったけどうれしかったですね~。。。

こういう人の心情の機微や信頼というものを何より大切にしたかった私は、お客様にパンフも名刺も渡す営業手法を取っていたので当然上司からは睨まれますが、そこはブレずに通しました。結果として後から連絡が来て販売につながったというケースがままありました。

私の当時の一番主たる思いは「私は信頼できる人間なんだ」「私を信用してください」という思いだったのではないかと思います。どうしてそうなの?という話は次回に。。。