なぜ?そんなにも人からの信頼を得たかったのか?? これは話すと長い物語になります。今の時点では全てを開示するのも早急に思われますのでなんとなくわかるような表現に止めようかと思います。
最初にお話した「健康食品の営業会社」は当時世間的には憚りのある団体と深い関与がありまして、かく言う私もその構成員(信者)の一人でした。ちょうどオウム真理教の事件が世間で問題になっていた時期でもあり同じような目で見られていた新興宗教でした。
私も「おかしい」とは感じつつも、なかなか思考の信仰体系から脱することができませんでした。
只、日常の仕事は仕事として、きっちりやるわけなのですが、問屋さんと同行営業をしている際に「うちは◯△☓はお断り!」と露骨に嫌な顔をされて大弱りした事もあります。同行の営業の人の態度も冷たく「◯△☓だと知っていて付き合ってんだからな」と嫌そうに言われた事もあります。しかしそこは商売ですから、コツコツと実績をつくったりすると、やっぱり向こうもうれしいわけで「また一緒に回ろう!」と言ってくれるようになりました。あとは自分の人柄を売るしかないですね。
また取扱をしていただいている店舗で販促のために宣伝販売の機会を取るのも有効です。デパートやショッピングセンターでやる場合には屋内なので快適なのですが、中にはお店の軒先でやるケースもあります。
個人の健康食品店で冬場に3日間やった時に、今でも思い出される出来事があります。とある上品そうな御婦人と接客したときに「ちょっと聞いていいかしら?おたくで取り扱っている商品は◯△☓と関係あるんじゃないの?」と聞かれた時に、切り返し?のトークを放ったのですが自分でも良く覚えていないくらい神がかりなトークが出てきました。基本的には商品の素晴らしさを訴えたつもりなのですが、その時の御婦人から頂いた言葉が「素晴らしい会社にいると、あなたのような素晴らしい青年が育つのね」とのお言葉を頂きました。内心は「マダム違うのです、ウチの会社は実はどうしようもありません。マダムが感化を受けたのはすべて私のあり方なのです」と内心”我を崇めよ”と言いたかったのですが、さすがに真実は告げられません。そこからも御婦人の賛辞は続き「今の時代に、あなたのような優しさはとても貴重で素晴らしいです。」とおっしゃって頂き、翌日ご来店頂き、結構な高額商品をお買い上げ頂きました。
このような経緯でそこの店主からも信頼を頂き、「あなたは本当に色々と良くやってくれた。◯△☓は世間では悪く言われているけども、あなたのとこの商品を売れるように働きかけてあげるよ。」と有り難いお言葉を頂いたのです。うれしかったですね。寒い中を鼻水流しながらがんばった甲斐がありました。
この世間的にはどうしようもない評価。その名前を出すと毛嫌いされる反応。。中央の幹部信者は説教で美しい言葉ばかりを使うかもしれません。しかしそれは世間の評価にさらされた事のないものの言葉です。真に光を放つには闇を知らなければなりません。皮肉なもので「進撃の巨人」の世界にも描かれている内容ですが、戦闘力の高い者(優秀なもの)ほど安全な壁の内側にポジションを取り、そうでないものは最前線に配置され”壁の外”の世界で日々巨人と戦う。。営業力のあるものほど、その営業力を発揮しさっさと現場上がりし中央のポジションを取る。ということは往々にしてあることです。
話がだいぶそれました。。
私はきっと「巨人は嫌いだけど、長島監督は好き」みたいな評価を得たかったんだと思います。組織としての◯△☓はダメだけど、私の事は信じて欲しいみたいな。ダークな組織の構成員としてのレッテル貼りをされた人が世間的な信用を得るのは本当に大変な世界なのです。
これは核心的な話ですが、自分は元ヤクザだったということは改心後はUSPとして”売り”になりますが、自分は元新興宗教の信者だったはかなり厳しいです。これが誰も言わない世に普遍的に横たわる不文律なのです。