前回からの続きです。当時、私がこなすことができる営業レベルというものは所詮は「人買い。人売り。」です。手持ち音IT技術者のスキルシートをみながら「この案件に当てたらいいんじゃないか？」みたいな感じのコーディネータです。現場の開発経験がないので、ITエンジニアからは「こいつわかっていないな～」と思われがちなタイプでした。営業としての将来のキャリアパスみたいなものが魅力的であれば、一生懸命、システムの勉強をしたかもしれませんが、日々「辞めたい。辞めたい。でも辞められない。」だったのでそれどころではありませんでした。必然的に、受託案件の場合には社長と同行で行ってもらうしかありません。
社長が終始同行できるわけではないので、一人でスポット的な受託要件を聞きに行った事もありますが、終始チンプンカンプンで冷や汗ダラダラだったことも何度かあります。わかったようなわからないような振りをして、ごまかしてきたのですから我ながらよくやってきたと思います。
そんな中でも、受託先からは「アサカズさんだったら信用しますよ。」と言われた時はうれしかったですね。逆に言うとかなり胡散臭い人が跳梁跋扈するような世界でした。
零細企業の悲しいところなのですが「こいつと組んで本当に大丈夫か？」と思うような人とも呉越同舟・同床異夢で組んでいかなければならない事も多々あり、凄い世界だと感じたものです。
日々擦り切れながらも、グダグダと仕事を続けていたある日、前任の営業から携帯に着信があり、まだ継続して働いていることを告げると「君、粘るね～」と言われてしまいました。確かに自分でもここまで持ちこたえることができると思えなかったですね。。。
しかしこのままではどうにも限界。。辞めないことには突然死してしまいそうだと感じる一方、あの社長がそう簡単に辞めさせてくれる訳がない。。と思い。。一芝居を打つ事にしました。ここから先はちょっと書けないのですが、後任の営業が決まった事もあり、なんとか脱出することができました。
この会社には約2年ほどいましたが、自分にとっては想定外の長期就業でした。部外者から見れば全く短い期間の就業で「飽きっぽい」とか「根性がない」とか言われそうですが、いやいや私以外の誰がこの環境で2年も持ちこたえられますか？と問いたいです。
