理想の組織の在り方とは。。という命題に突き当たる人々が、このコロナ禍を機に一気に広がったように感じます。
それまでにも、「ライフシフト」が話題になり、それに影響を受けて「働き方改革」なる言葉が浸透してきましたが、そこは日本なので本質的な論議は避け、残業時間の削減や有休の所得のしやすさ、育児休暇の所得のしやすさという本質を外した対応で落ち着いていたところに「コロナ禍に端を発したテレワークの波」がやってきました。
一般にメンバーシップ型、ジョブ型という雇用慣習で色分けされますが、日本企業は伝統的にメンバーシップ型であり、皆で一つ処に集まって同じ釜の飯を食うのが良し=評価とされてきました(と言い切ってしまいます)
メンバーシップ型組織風土でマネージャーがトンチンカンだと、テレワークになった途端にマネジメントに不安を覚えるらしく”管理”のために、様々な管理ツールを駆使して遠隔でも従業員を監視しようとするらしいですね。
そもそもホワイトカラーの場合には、一日の中で真に生産的な事に没頭できている時間というのは3割にも満たないようなのです。ここでどういう問いが重要なのかと言えば
何をしているかではなくて。何を考えているか。
です。会社という共同体に参画している従業員個々人を真に全人的な存在と捉え、君は何のために生きているのか?君が世の中で果たす役割は何かね?という問いが重要なのです。
個人の人生で果たすべきミッションと会社が掲げるミッションがアジャストしていたら自動的に従業員は働かざるを得ないのです。
もし個人と会社の関係性でミッションが嚙み合わないということであれば、職能開発、職域開発といった事を相談してやっていけばいいし、どうしてもマッチしないのであれば「外の世界には君の活躍できるフィールドが準備されていると僕は確信しているよ」と言って双方笑顔で送り出してあげればよい話です。
ハードとしての組織編制以前の問題として、人がどうしたらパフォーマンスが発揮されるのかという探求が足りないのだと思います。
その上で統制型にもオープン型にも、姿形を変える可変性に富んだ組織の在り方を探っていけば良いと感じます。