たまたまオタキングこと「岡田斗司夫」さんのYoutubeを流し見していたら映画ジョーカーに関しての考察回があり非常に興味深いものがありました。ジョーカーには元ネタともいえる作品があって「タクシードライバー」と「キング・オブ・コメディ」を見てから再度ジョーカーを見るととっても面白いとのことなので「ふむふむこれはやってみとうと思い」早速二つの作品を視聴しました。
「タクシードライバー」も「キング・オブ・コメディ」もどちらもロバート・デニーロ主演でジョーカーにも出演している事から、ロバート・デニーロ氏へのリスペクトと二つの作品へのオマージュを感じさせるものがあります。
今回は「キング・オブ・コメディ」の感想なのですが、デニーロが演じる主人公のルパート・パプキンは誇大妄想症の持ち主で、自分で勝手に思い描いたストーリーで周囲の人間を困惑の渦に巻き込んでしまいます。
有名コメディアンのジェリーに、さも旧知の仲のような振る舞いで厚かましく押し掛ける姿は見ていて失笑を買いますが、良く考えるとこれはどこかで見たことがある光景ではないか?と心の中に疑問の灯が。。。。
そうなんです。若い時にさんざんやってきた訪問販売の世界では、パプキンと同じような事やってたような気がします。100%自己洗脳しないとできないような仕事でしたので、この上ない厚かましさで色々やらかし続けました。。。まさに誇大妄想の中で仕事していましたね。。言うと恥ずかしいので言えませんがとにかく酷かったです。。。
一応会社に入ってからも、営業ノルマのキツさもあって優しくしてくれた担当者に「脈あり」と勝手に判断して上司も引き連れて突撃訪問したこともあります。これも自分で勝手に思い描いたストーリーの中で色々見誤っていました。。
最近はさすがに見かけなくなりましたが、証券マンの突撃営業も迷惑この上ない上に、どうやって追い返そうかしか考えていない相手にこうも食い下がるのは、、誇大妄想のなせる業なのではないでしょうか。。。「自分はNo1営業マンだ!」とでも思っているのでしょうか?
結果的に映画の中ではパプキンは、ジェリーを誘拐してTV出演を脅し取り、そのステージで客に大ウケします。刑務所内で書いた自伝はベストセラーになり出所後もスターとして迎え入れられますが、これは本当なのか?それとも彼の妄想の世界なのか??
いずれにせよ、彼の人生を支え続けたのはこの「誇大妄想」であることは確かなようです。。
「誇大妄想」という支えを必要とする人生は送りたくないと思いつつ、自分もパプキンと一緒だなと感じるものがありますが、他者からは妄想でも自分の中では確かな自己確信という手応えを得たいと強く願うこの頃です。。。