まがりなりにも社会復帰?を果たし、派遣という立場ではありますが大手でそれなりの仕事をしてきたことは、私にとってささやかな自信になりました。願わくば安定したポジションで正社員になれれば。という思いもあったのですが、現実はそう甘くはありません。隠しきれない奴隷臭は疲弊する汚れ仕事を引き寄せるのでしょうか。。しかしながら、私と同様に派遣社員の立場から見事に大手の正社員へ収まった人を何人か見てきたので、やはり道はあるものだと思います。当時の私の状態・内容では難しかったことは素直に認めます。
さて、またかって関わった宗教組織系列の会社に入社しましたが、この会社に入るということはイコール信者と見なされます。表上の就業規則にはない、不文律としての宗教的縛りと戒律を甘受するしかないのです。仕方がないので毎朝の朝礼での儀式?は同調してやりました。
しばらくして、これはマイナスの波動を受けるなと体感したので真言密教の御真言を印を組ながら心の中で唱え”払い”をしてました。
入ってみてまず驚いたのが、それまでの就業環境では36歳で最年長クラスだったのに、入社した会社では「30代なんて若~い♡」と喜ばれてしまうというジェネレーションギャップ。ハッキリ言って若者が見当たりません。。
そして業務量の少なさ。。それまでの終電ダッシュで夜中にコンビニ弁当を食べる日々から一気に人間らしい生活に戻れました。よほどでない限り定時で帰れます。。お昼休みは皆で映画でも見ながらお弁当を優雅に食べたりしてました。当然3時のおやつもあります。
こんなに緩くて大丈夫なの?という感じです。私は営業部に配属され上司や先輩と同行で代理店まわりをしばらく続けます。しかしさして出番があるわけではなく、まったりした時間を過ごすことが多かったです。行った先での仕事と言えば、中高年のオバチャンやお年寄りの健康相談で、まぁ話を聞いてもらいたいだけの人も多かったです。正直もうさんざんやってきた事なので後戻り感はハンパなかった。。。
こんなゆるゆるで許されるわけないよな~。と感じていた1ケ月後くらいに社長から「アサカズ君ちょっと来て」と別室に呼び出されます。パフォーマンス出ていないけどどうなっているの?と詰められるのかな?と内心ビビリながら部屋に入ると「机出すの手伝って」とのお告げで、会議用の机の配置にする作業を私と社長で行いました。只それだけ。。そこでようやくわかりました。”あぁここはこういうところなんだ。。”と。
あとからわかることですが、かなり会社として儲けがあって、基本給はそこそこでしたが、その他の部分で厚遇を受けられるような状況でした。
たしかに、不景気の最中にこの好条件を逃してはもったいないでしょう。
当時の社長としては、私の経歴書を見て”まともな人”と感じとったらしく最初の面接でいきなり握手でした。この場合のまともな人というのは、派遣とは言え大手で就業。しかも教会組織と関わりないところで働いていた信頼できる?人物ということです。世間一般では私のように転職を繰り返す人は信頼に値しない人なのですが、ここでは全く違います。ということはいかにまともでない人が多い職場だったかおわかり頂けるかと思います。
そしてビジネスマンとしてのスキルはほぼ身につかないような業務内容でした。来客のお茶出しが主な業務という女子社員もいて、いやぁ~昭和の前時代的な零細企業を見ているようでした。
その一方で、30代という事もあり、何がしかスキルを身に着けねばという焦りは日に日に募っていきます。
また会社がどういう成り立ちなのかがだんだんわかってきて、結局これは虚業であると感じました。簡単に言ってしまうと組織に紐づいた既得権益会社でして、トップはそもそも会社という感覚は薄かったです。「ウチの会社もいつまで続くかわからないよ」と不適な笑いを浮かべる社長を見たときに、これは本気で考えないといけないとますます焦りは募るのでした。
何かまとまりのない話しになりましたが、まとてみると
①入ってみると異世界だった。
②まともでない人が多かった。※それゆえに魔除け効果があった。おいしいところには色々と集ってくる連中がいるので。。
③経済的・健康的に回復を果たした。
④一般に通じるスキルは何も身につかない環境だった。
という感じでしょうか。。。。